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【世界史論述】安史の乱が起こった結果www

今回の問題はコチラ。

 

安史の乱が唐に与えた影響、および乱の意義は何か。(120文字程度)


今回は「3つのC」のうち、次のものを使います。

Causal relationship(因果関係)


まず、安史の乱の「影響」を考えましょう。

安史の乱が起こったことで、中央政府の統制力は弱まり、有力な節度使が地方の行政・財政の権力をにぎって自立するようになりました。(これを「藩鎮」といいます。)

また、社会混乱によって、均田制と租庸調制が完全に崩壊し財政再建のために両税法が制定されました。

この「租庸調制・均田制・府兵制」は、いわば唐の「3点セット」で、コレが崩壊したことで、唐は一気に衰退します。(「3点セット」と唐の関係は、コチラの記事をご覧ください。)

上記の2つが、安史の乱の「影響」です。

それでは、安史の乱の「意義」は何か。

「意義」とは、ある出来事を一歩引いた視点で見て、前後の歴史の中でどんな重要性や意味を持つのか、ということです。

ズバリ、「唐衰退のターニングポイントとなった」です。

これまでは唐は東アジアでも最強の地位を占めていました。
しかし、安史の乱をキッカケに、唐は衰退、やがて滅亡するのです。

ちなみに、安史の乱は755~763年。
日本で菅原道真遣唐使を廃止したのは894年。(「白紙894に戻す、遣唐使」)

菅原道真は「もう唐はアカンで」と見限りをつけたのです。
解答例は以下のようになります。

 

安史の乱後、節度使が内地にも設置され、行政権・財政権も得た節度使は地方で自立して唐の分裂傾向が強まった。また、社会混乱によって租庸調制・均田制が崩壊し、新税法である両税法も最盛期の国力回復にはつながらず、安史の乱は唐が衰退する転換点となった。

 

今回はここまで。